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年末のご挨拶

2022年も終わろうとしています。まだ、ホームは開所しますが、本年もみなさまには大変お世話になりました。心より感謝申し上げます。

今年の1年はホームにとってどんな年だったのか…

3月と7月に大切なホームの仲間(入居者の方)の悲しい別れがありました。

私たちグループホームの仕事をさせて頂くうえで、私が一番大切にしていることがあります。ここで生活する(暮らす)中で、最期の時を迎える時に「このホームで暮らすことが出来て幸せだったな」と感じて下さること。少しでも「私の人生は楽しかった」と思って下さるように私たちは今何が出来るのかを常に考え、実践していくことです。しかし、突如として訪れたその時に、「どうであったのだろうか…」と頭の中をぐるぐると巡らす一年でありました。

目の当たりに人の命を考える瞬間が訪れた時に思ったことがあります。「幸せ」かどうかの感情は誰かが決めることでなく、自らの内面から湧き上がる事が全てです。私たちは決して「楽しい」や「幸せ」を強要することはあってはならないと思います。しかし、支援をはき違えると「楽しさ」や「幸せ」を押し付けようとしてしまう怖さがあります(良かれと思い…)。強要は入居者も支援者も苦しくなるだけ…それを肝に銘じ、正解を探すのではなく、機会(チャンス)を増やしていこうと改めて考えさせられました。グループホームは障害福祉サービスの枠内で成り立つ一つの事業。しかし、人の人生は障害福祉サービスの枠だけでは到底網羅できないのは当たり前。法人や事業所だけでは成り立つはずもなく、それを内だけでなんとかしようとするから固定化されたサービスの提供しか考えられないという障害福祉サービス従事者の独特な思考が生まれてしまうのだと。サービスありきの人生ではなく、その人の人生をより豊かにする手段としてサービスがあるのではないでしょうか。社会福祉とは、困っている人に手を差し伸べるだけが役割ではなく、困ってしまう前に段階的にその方の人生へ何らかのアプローチができるような“まち”を構築していくことにも大きな使命があるのだと感じています。それが、今の社会で求められる社会福祉法人としての役割であり、あり方ではないのかな。その視点と思考が、障がいのある方にとっての様々な機会(チャンス)を生み、一人ひとりが「幸せ」と感じられる生活に向けて可能を拓くことなんだと問い続けた1年でした。

今年、私がしらさぎケアホームとして地域のコミュニティに積極的に参画しているのは、そのような考えもあります。即効性はないけれど、地盤を地域の住民にも拡げ、さらには津島市やあま圏域、さらには愛知県というようなミクロ視点(法人や事業所)とマクロ視点(地域や社会)を意識して機会(チャンス)を生む可能を広げようとスタートしてみました。

今後、どのように展開していくか分かりませんが、原点回帰と可能性探しを今後もブラッシュアップしながら、「幸せ」をお届けするというミッションを常に忘れず、しらさぎケアホームとして努めてまいります。

みなさま、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

管理者 野呂大悟

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